ホットフラッシュ、動悸が無くなった
鍼灸ひののき院長の日野です。
「急に顔が熱くなる」「ドキドキして不安になる」
そんな更年期の症状に悩まれている方は多いのではないでしょうか。
ホットフラッシュと動悸が解消した50代女性の事例をご紹介します。
■来院された方:一宮市在住、50代女性
■主な症状:ホットフラッシュ、動悸
〇来院までの経緯
来院の約10ヶ月前から、急なほてりや動悸が出現。
「更年期かもしれない」と思いながらも、どう対処してよいか分からず、当院に来院されました。
〇初回来院時の主な悩み
・ホットフラッシュ
・動悸
〇その他付随する症状
・中途覚醒
・腰痛
・食欲不振
〇現病歴
なし
〇鍼灸ひののきの見立て
年齢的には更年期に入っており、生理も来たり来なかったりといった状態です。
東洋医学ではこのような症状を、
内臓の「腎(じん)」と「肝(かん)」の働きの低下
と捉えます。
特に女性は「7の倍数」の年齢で腎のチカラに変化が出やすいと言われています。この方は50代前半ですので、49歳頃からの腎の働きの低下が影響していたかもしれません。
腎はホルモンバランスや生命力の土台、肝は自律神経や感情の安定に深く関係しています。さらに、睡眠、腰痛とも関係するので、やはり腎と肝をしっかりさせてあげることがポイントになります。
〇鍼灸施術の方針
・「腎」と「肝」を整える
・食欲を回復させ、体の土台を作る
この2点を軸に、週1回のペースで施術をスタートしました。
初回の施術では刺激を最小限に抑え、体の反応を見ながら段階的に調整していきます。
〇施術経過
・1回目
腹診では、下腹部やみぞおち辺りの不快感が強かった。脈は強く突き上げるような打ち方。
仰向けで、腎と関係する経穴(けいけつ:いわゆるツボ)の復溜(ふくりゅう)と肝と関係する経穴の太衝(たいしょう)に接触鍼。
うつ伏せになってもらい、ふくらはぎとかかとに施術。かかとには睡眠と関係する経穴があります。
最後にもう一度仰向けで、曲泉(きょくせん)に施術。
(※内臓については、施術についてを参考にしてください。)
・2回目
一日に3~4回あった中途覚醒が2回に減る。
ホットフラッシュあり。
前回後にだるさなどは出なかったので、刺激量を増やす。
とくに胃と関係する内臓「脾」の経穴に接触鍼をした。
・3回目
中途覚醒があってもすぐに眠れる。腰痛は無かった。
ホットフラッシュあり。
よりリラックスできるよう、お腹にある経穴の関元(かんげん)とかかとにお灸を追加。
血のめぐりの悪さが反応として出ていたので、血をめぐらすことも意識していく。
・4回目
ホットフラッシュ無くなった。動悸はまだ時々出るとのこと。
次回は10日に1回のペースにする。
・5回目
施術開始から約1ヶ月で、主症状はほぼ解消しました。
仕事で腰を痛めたので、腰周りの鍼施術を追加。
脈が強く突き上げるように打つことはなくなり、血のめぐりの悪さの反応もなくなった。
次回から2週間に1回のペースにする。
・6~8回目
引き続きホットフラッシュ、動悸は出ていない。
3週間に1回のペースも試す。
・9回目以降
体調を大きく崩すこともない。身体のメンテナンスを目的に、月に1回の鍼灸施術をすることになった。
〇院長から
ホットフラッシュや動悸があっても、厳密にはホルモン値などの検査をしないと更年期症状かどうかは分かりません。冒頭に書いたように、東洋医学では「腎」と「肝」の働きの低下が主な要因と考えます。
また「更年期だから仕方ない」と思われがちですが、東洋医学では“体からのサイン”と考えます。
今回のケースでは、
「腎」を立て直すことで「肝」も整い、
睡眠・食欲・血流まで連動して改善していきました。
腎は「胃の関門」ともいわれ、腎をしっかりさせることで食欲不振の解消にもつながります。
このように複数の不調があっても、大切なのは「根本に何があるのか」を見極めることです。
そのために、当院では初回カウンセリングで生活習慣まで丁寧にお聴きし、その方に合った施術を行っていきます。
この方は比較的早く症状が解消していきました。
・ストレスが少なかったこと
・22時頃に就寝する習慣があったこと
なども、回復を後押しした要因です。
一方で「布団でのスマホ」は睡眠の質を下げるため、控えていただきました。
お仕事は立ち仕事のため、腎がダメージを受けやすいです。これからも生活習慣を乱さないようにして、定期的な鍼灸によってお身体をキープしていくことが大切です。
※一事例であり、すべての方に効果を保証するものではありません。






