ぎっくり腰が改善した女性の事例
鍼灸ひののき院長の日野です。
今回は、ぎっくり腰の症例をご紹介します。
■来院された方:70代前半、女性、一宮市在住
■主な症状:ぎっくり腰
〇来院までの経緯
朝、階段を下りていたらぎっくり腰になった。
以前来院されたことがあり、電話にて予約。
〇初回来院時の主な悩み
・腰が痛くてまともに歩けない
・数日前から腰、膝、足首が痛かった
〇現病歴
なし
〇当院の見立て
ぎっくり腰はくしゃみや洗顔など、日常の何気ない動作時にギクッとなりやすい。
「大したことしてないのになぁ」
と疑問に思われる方が多いが、長いこと身体に負担をかけていた結果、ある時ギクッとなるのである。
この方も、ぎっくり腰になる前から腰、膝、足首の痛みを感じていたとのこと。
鍼灸理論のベース「陰陽論」からみてみると、
腰、膝、足首などは身体の下部に位置する。
下部に不調が出るということは、「陰」がしっかりしていないことで諸症状が出たと考えられる。
(陰陽についてはこちらのブログをご覧ください)。
その要因として、食べ過ぎと年齢が関係しているが、年齢は仕方がないので食事量の見直しが今後の課題である。
次に内臓についてみてみると、
「腎・膀胱」は腰と関係が深い。
加えて筋肉と関係が深いのが「肝・胆」。
そのため、これらの内臓にアプローチする必要がある。
(※内臓については、施術についてを参考にしてください。)
〇鍼灸施術の方針
上記をまとめると
・身体のバランス:陽>陰
・主に関係する内臓:腎・膀胱・肝・胆(厳密には他の臓も関係する)
通常はカウンセリングをして、お身体の状態を詳しくお聴きするが、今回は座っているのもつらい状態だったことと、以前来院されていたので、簡単な状況をお聴きし施術をした。
また、当院は刺さない鍼施術が原則であるが、今回のような急性の場合、鍼を刺すことがある(事前に説明し、同意の上で行います)。
〇施術経過
まずは少しでもラクに歩けるようにすることが短期目標である。
・1回目
腎・膀胱のツボ、「大腸兪、委中、承山」と「帯脈」
肝・胆のツボ「中封、環跳」
に刺鍼し、しばらく置鍼。
「腎兪、太渓、太衝」に接触鍼。
痛みはあるが、当初より歩けるようになったのでコルセットを装着してもらい、様子をみる。
・2回目
腰痛は半分以上軽減。
ほぼ普段通りに歩けるようになった。
座位から立ち上がる動作にまだ痛みが残る。
・3回目
ぎっくり腰の痛みは無くなり、以前の腰痛を感じる程度。
今後、通常の鍼灸施術を週に1~2回のペースで行っていく。
〇院長から
ぎっくり腰(急性腰痛)は、できるだけ早く日常生活動作ができるようにすることを、ひとまず目標とします。
鍼灸施術の流れや方法もイレギュラー対応となることがあります。
この方は、ぎっくり腰になった当日すぐに来院され、鍼施術をしたので回復も早かったです。
お家で気をつけることも守ってくださったので、そのことも回復を早めた要因となりました。
今後は、ぎっくり腰にならない身体づくりを一緒に目指していきます。
ぎっくり腰になりやすい方、慢性腰痛でお悩みの方は腰痛ページを参考にしてください。
鍼灸の考え方なども記載しております。
岐阜市、一宮市など羽島市近郊でつらい腰痛にお困りの方は、一度ご相談ください。