腰痛、坐骨神経痛は冬にご注意を。
冬が近づくと、動物は冬ごもりの準備をはじめ、植物は葉を落とし、じっと春の訪れを待ちます。
春に活動したり、芽を出したりするためには、このじっと待つことが大切なんですね。春に備えて、ここでエネルギーと栄養をため込むわけです。
夏はエネルギーを外へ発散させる時期でしたが、冬は反対に内に内にため込む季節となります。
ですから、活動的なことは控えめにした方が良いですね。
冬の過ごし方で気をつけていただきたいのが、汗をかき過ぎないことです。これはため込むのとは反対に、発散させることです。
激しい運動だけでなく、サウナや長風呂などもこれに当てはまりますので、冬は避けた方がいいでしょう。
また、冬は陰の要素が強い季節で、夜は陰の時間帯です。
(※陰陽についてはこちらのブログを参考にしてください。)
冬は夜の過ごし方がとっても大切!
夜遅くまでスマホやパソコン、テレビを観ていると陰を養うことができません。夜はこれらをなるべく遠ざけて、早く就寝し少しゆっくり起きる、というスタイルがいいですね。
■冬の生活のポイント
・冬はエネルギーをためる時期
・汗をかき過ぎない
・夜の過ごし方が大切
次に腰痛や坐骨神経痛との関係をみていきます。
冬と関係が深い内臓は「腎」です。
腎は「陰中の陰」と表現され、陰と関係が深い内臓です。
陰の季節(冬)に陰の時間(夜)の過ごし方が良くないと、陰と関係が深い内臓…腎に負担をかけます。
腎は、膀胱、骨、腰、耳、子宮、睡眠などと関係しています。
そのため腎に問題があると、関係する腰に問題が出ることがあります。
ぎっくり腰や腰痛の背景には、こういったことがあるんですね。
また、骨も関係しているため、腰部脊柱管狭窄症や腰椎すべり症、腰椎椎間板ヘルニアなど腰の「骨」に起因する腰痛も、腎が関係すると東洋医学では考えます。
(※腰痛については、こちらに詳しく書いてあります。)
さらに、お尻から足にかけて嫌な症状が出る坐骨神経痛。
腎は膀胱と関係していましたね。
膀胱の経絡(けいらく)は、背中~おしり、ふともも、ふくらはぎをめぐります。これは坐骨神経痛の症状が出る部位と似ています。
(※経絡って何?という方は「鍼灸施術について」を。坐骨神経痛についてはこちらのページも参考にしてくださいね。)
したがって坐骨神経痛では、膀胱や腎の問題があると考えます。
■腰痛との関係のまとめ
・冬は陰の要素が強い季節で、内臓では腎と膀胱が関係する
・腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、骨や腰の問題は腎が関係する
・坐骨神経痛は、腎だけでなく膀胱も関係する
実際の鍼灸施術について。
これらの症状に悩んでいる方の鍼灸施術では、
腎をしっかりさせること
がポイントになります。
腎兪(じんゆ)、陰谷(いんこく)、太渓(たいけい)など、
腎と関係するツボに鍼をして腎の働きを補います。
膀胱と関係するツボ、
委中(いちゅう)、承山(しょうざん)、跗陽(ふよう)などにも鍼をしていきます。
もちろんこれだけでなく、他の内臓との関係性をみて適切なツボにアプローチしていきます。
腰痛持ちやぎっくり腰を経験している方は、冬の過ごし方に気をつけてくださいね。
岐阜市など羽島市近郊で腰痛・坐骨神経痛でお悩みの方は、一度ご相談ください。