電気あんか使ってますか?
頭がのぼせて、足が冷える…
とお悩みの方がいらっしゃいました。
足が冷えてつらいので、日中はカイロを貼り、寝るときは電気あんかを足元に入れて、朝まで温めているそうです。
ただ、朝起きると決まって電気あんかを蹴飛ばしている…。
東洋医学では、陰陽のバランスを大切にします。
陰陽を簡単に分類すると、
陽…上、昼、明、熱
陰…下、夜、暗、寒
となります。
詳しくは「陰陽について」を参照してください。
この方は、頭がのぼせて足が冷える
ので熱が上ばかりにいって、下まで巡っていないような状態です。
上>下
といった関係です。
これを陰陽に置き換えると
陽>陰
となります。
つまり、身体のバランスが陽>陰
となっているので、熱が上ばかりに行き足(下)まで巡っていかないんですね。
身体の状態がこのバランスの時に、カイロを貼ったり電気あんかを使うとどうなるでしょうか?
これらは温めるものですから、熱が加わります。
熱は陽ですから、
さらに陽>陰のバランスを助長
してしまいます。
気が付くとあんかを蹴飛ばしている、
というのは体が熱いのを嫌がっている証拠ですね。
それは、陽>陰の状態なのにさらに熱を加えるからです。
身体は、暑いと毛穴を開いて熱を逃がします。
あんかを蹴飛ばすくらいに足を温め過ぎれば、今度は毛穴を開いて身体を冷まそうとします。
そのため、一時は温まるけどまた足が冷えてくる…となってしまうんですね。
この方の場合、温めるのではなく、
陰をしっかりさせて熱の偏りをもどし、下まで巡るような身体になることが、
つらい症状を取り除くカギとなります。
「足が冷える」
と、身体の一部分だけに着目し対処すると、逆効果になることもあります。
身体を全体的に捉えて、どんなバランスなのか?
という視点が必要ですね。