ふくらはぎをもむと腰痛に効く?
最近、来院された方から質問されました。
ここでは、東洋医学の考え方に基づいてみてみます。
身体の中には、エネルギーや栄養が流れるメインの道路が12本通っています。そして、各道路がそれぞれ内臓と連絡しています。そのため、道路を刺激するとそれが連絡する内臓まで伝わっていきます。中でも刺激に敏感に反応するところが、いわゆる「ツボ」です。
このメインの道路の一つが、後頭部~背中~腰~ふくらはぎにかけて通っているため、ふくらはぎをモミモミと刺激すると、それが腰や背中、後頭部にも伝わっていきます。
「腰にも伝わるから腰痛にいいんだ!」
と思いますよね?
確かに、腰にも何らかの影響はあると思います。
が、効果があるかは分かりません。
なぜなら、その刺激が「適切な量かどうか」が分からないからです。
料理にも塩加減があります。
適度な量であれば味を引き立てますし、入れ過ぎればまずくなってしまいます。体への刺激も同様に、多すぎれば悪くしてしまいます。
さらに、どの位が適量かは人によりマチマチですし、日によっても異なります。
そのため、
「何らかの影響はあるけど、痛みが良くなるかどうかは分からない」
という何ともスッキリしない答えになってしまいます(^^;)。
ここからは、もう少し専門的になります。
この後頭部~背中~腰~ふくらはぎにかけて通る道路は、「膀胱」と連絡しています。
そして、膀胱と関係が深い臓腑は「腎」で、さらに腎と関係が深い身体の部位の一つが「腰」です。
このことからも、ふくらはぎと腰は関係があるといえます。
しかし、膀胱や腎といった大切な内臓とも関係していることを忘れてはいけません。安易な刺激が、内臓に負担をかけることになるかもしれません。
お手軽な方法ですが、やはり専門家にお任せするのがいいと思います。