ぎっくり腰は突然に?
ぎっくり腰はどんな時に起こりますか?
重いものを持った時
起き上がった時
くしゃみをした時
車から降りた時
などなど
人によって色んなシチュエーションがあります。
では、この動作そのものに原因があるのでしょうか?
たしかに腰に負担をかける姿勢や動作ではありますし、直近のことが原因かな?と思いますよね。
しかし、これらの姿勢や動作で毎回ぎっくり腰になるわけではありませんね。
つまり直接の原因ではなく、きっかけにすぎないのです。
身体に日々の負担が積み重なっていて、もう何か一つでも起こったら動けなくなる!
というリーチ状態だったため、このようなことが起こります。
突然ぎっくり腰になるように感じますが、そうなる前段階があるんですね。
リーチ状態になる前に、体は「やばいよ、やばいよ」と色んなサインを送っていたはずです。
その段階で気付くことができれば、『魔女の一撃』と表現されるぎっくり腰を回避することができます。
飼い犬を浴槽で洗っているときに、ぎっくり腰になりかけて痛い、と来院された方がいらっしゃいます。
前傾姿勢で洗っていたので、たしかに腰には負担がかかっています。
しかし、犬を洗うたびにぎっくり腰になるわけではありません。
この方は他にも
・夜、筋肉がつる
・汗をよくかく
・かゆみがある
・便秘
・くびや背中が張って痛い
などの症状がありました。
一見、腰とは関係ない症状のように思うかもしれませんが、身体はすべて関連しています。
この段階で、身体に負担をかけていることを理解し、食事や睡眠を見直した生活を送っていたら、結果は違っていたかもしれません。
小さなサインにも耳をすませていると、大きな痛み・症状を回避する確率が高まります(^^)
ここからは、東洋医学的に考えてみます。少し専門的になりますので、興味がある方はお読みください。
東洋医学では、身体の根本は「内臓」であると考えます。
何か症状が出たとき、関係する内臓の働きに問題があり、結果として症状が出たと捉えます。
腰痛の場合、まず「腎」の働きに問題がないかを考えます。腎といえば「陰中の陰」と表現されるように陰と関係しますので、腎の働きに問題がある→陰の働き、バランスに問題があるのでは?と考えます。
上記の症状で
筋肉がつる→潤すことができない
汗をよくかく→水分(陰)が身体から抜けていく
かゆみがある→熱の反応
便秘→熱の反応
くび、背中が張る→筋肉を潤すことができない
これらはすべて
「陰の問題」
と捉えることができます。
陰と関係が深い臓は腎でしたね。
ということで、腰痛以外の症状も腎の働きに問題があるよ、
というサインだったと考えることができます。