その冷え、温めていいの?
足が冷えて困っている、という方が来院されました。
お話しをお聴きしてみると、足の冷え以外にも
のぼせる
おでこが熱くなり、よく冷えピタを貼る
目が渇く
目の下にかゆみが出る
首が痛い
便秘
腰痛
お風呂が苦手
などの症状がありました。
全体的にみてみると、顔や頭など体の上部(陽の部位)に症状が多く出ています。足が冷えるのは、気の巡りがアンバランスで身体の上部にばかりいってしまうために起こっているようです。
また、のぼせや目の渇き、かゆみなど熱(陽)の症状があります。陽の部位に陽の症状が出ていますので、お身体の状態は陽>陰と推測できます。お風呂が苦手というのも、温まると陽の状態にさらに熱を加えることになるので、避けたくなるのです。
さて、このような状態で足を温めるのはどうでしょうか?
お風呂と同様、熱を加えることになるのでさらに陽>陰となってしまいます。熱が加わり温まれば身体はバランスを保つために、今度は熱を逃がそうと冷やす方向に働きます。そのため、一時は良いかもしれませんが、また冷えがくり返されてしまうのです。
この方の場合、足の冷え対策としては温めるのではなく、余剰な熱をさばくとともに上に偏った気の巡りをバランスよく巡らすようにしてあげることです。
身体を全体的に捉えていくと、
冷え=温める
が正解ではないことがあります。