あごにできたニキビや吹き出物
ニキビや吹き出物が決まって同じところにできる
ということはありませんか?
今回は、あご周りにできるニキビや吹き出物について、
東洋医学的に解説します。
あごの周りは、「胃」の経絡(けいらく)が流れています。
経絡とは、エネルギーや栄養が流れる道路だと思ってください。
メインとなる道路は12本通っていて、それぞれ各内臓と連絡しています。
そして、経絡の通り道上に、関係する内臓の反応が現れることがあります。
胃の経絡の流れをざっくり説明すると
鼻→目の下→あご周り→首→胸・腹→足を下って足の指、と顔から足先まで流れています。
赤く腫れるニキビや吹き出物は、熱の反応です。
胃の経絡ですので、胃の熱の反応があご周りに出た、
と考えるわけですね。
胃に熱が産まれるのは、飲食物の影響が大きいです。
甘いものや味が濃いもの、脂っこいものは、熱の要素が強い食べ物です。
カロリーは熱量ともいいます。まさに「熱」の量です。
カロリーが高いものを摂り過ぎると、熱の反応が出やすくなりますので、一つの目安にするのもいいかと思います。
アルコールも熱の要素が強い飲み物です。
お酒を飲むと、顔が赤くなったり陽気になったりしますが、これは熱の反応なんですね。
これらの飲食物を摂り過ぎると、胃にたくさん熱が入ります。
その反応として、ニキビや吹き出物が経絡の通り道に出現するわけですね。
また、食べ物の「量」も関係します。
食べ過ぎれば、胃が活発に活動します。活動すれば熱が産まれます。
運動して体が熱くなるのと同じですね(^_^)
お薬を塗ったり、いろいろなケアをしても繰り返す吹き出物に悩んでいる方は、お食事を見直すことから始めてみましょう。
ここからは、陰陽の考えを交えて少し深いお話しです。
興味がある方は読んでみてください。
陰陽で考えると、熱は「陽」に分類されます。
飲食物で熱がたくさん入った身体のバランスは、陽に傾きます。
常に身体はバランスを保とうとしますので、陽>陰の状態を戻そうと、今度は陰ががんばります。
陽が強すぎればそれだけ陰もがんばりますので、いずれ陰が疲弊します。
陰と陽の概念は内臓にもあてはまります。
陰が疲弊するということは、「陰中の陰」である腎(じん)が疲弊することでもあります。
つまり、食べ過ぎや飲み過ぎ、食べ物の質によって身体のバランスが陽に傾けば、胃に負担をかけるだけでなく、腎にも影響を与えることになるわけです。
腎と関係が深い身体の部位は「腰」です。
慢性的な腰痛に悩んでいる方は、お食事を見直してみるのも大切です。
また、経絡で考えると「肺」の経絡はお腹から始まります。
胃が熱を持っていれば、経絡を通して肺にも熱が伝わっていきます。
肺と関係が深い身体の部位は「皮ふ」ですから、このことからも肌荒れが起こることが考えられます。