膝痛が良くなっていく人の傾向
当院は、身体の根本から変えていき
・同じ症状を何度もくり返さない身体
・薬に頼らない身体
を取り戻すことを目指しています。
そのために、ご本人には生活習慣の見直しに取り組んでいただいているわけですが、来院されている全ての方が良くなっているかというと、残念ながらそうではありません。
今回は膝や脚の痛みが、比較的早期に良くなっていった方の共通点を見ていきます。
いくつか事例を紹介します。
岐阜県羽島市在住、60代女性
「左足が痛く、座ってもいられない」と来院。
規則正しい生活習慣を送っていましたが、アイスクリームなど甘いものを毎日摂っていて、食事の味付けも甘辛い傾向にあるとのことでしたので、そこを見直していただきました。
4回目の施術の頃には、膝裏の痛みが気にならないほどまで減少し、階段を上れるようになり、お友だちと遊びにも行かれました。
次も羽島市在住、60代の女性です。
「転倒してから膝の痛みが取れない」と来院。
10年前に変形性膝関節症と診断され、以前から膝が痛かったのですが、転倒してから痛みが強くなり接骨院や整体に行ってみたがあまり効果を感じられなかったそうです。
痛みが減ったり戻ったりを繰り返しながら、通院7回目頃から痛みが減り、東京に遊びに行くことができました。
この方もお仕事を続けており、規則正しい生活を送っていました。
ご主人の健康管理のため、以前から食事に気をつけていて、減塩や薄味を心がけていました。
ただし、黒にんにくを毎日摂る習慣があったため、それは止めていただきました。
※健康のために黒にんにくを摂る方は多いのですが、体質によっては合わないこともあります。
最後は岐阜県多治見市在住の70代男性
「膝の痛みで階段を下りたり車から降りるのがつらい」と来院。
2020年1月から健康のため、朝1時間ほどウォーキングを始めてから膝が痛み出し、3月になっても痛みが引かないので来院されました。
施術1回で痛みが無くなり、2回目の来院時には車を降りる時も痛みを感じないと話してくれました。
この方はお魚が好きで、ほぼ毎日お魚を食べるそうです。
ご自身で料理もされますが、奥様は粉の出汁ではなく昆布などからきちんと出汁を取った料理を作るそうです。お酒を毎晩飲まれるとのことでしたので、それを少し控えていただきました。
この方々に共通しているのが、
規則正しい生活と質のよい食事です。
お三方ともお仕事をされており、休日になりリズムが崩れると体調を壊すほど、毎日のリズムが規則正しいものでした。
原則、食事は手作りで、食材も旬で新鮮なものを積極的に取り入れていました。
食事で何を食べたらいいか分からない…という方は、旬で新鮮な食材を摂ることを意識してください。出来合いのものや冷凍食品は、なるべく避けましょう。
その他の共通点は、
基本的にお薬が嫌いで薬に頼らない身体でいたい、
とご本人が強く思っていたことです。
薬がすべて悪いわけではありませんし、私は全否定もしません。
ただ、薬を飲まずに健康でいられるのなら、それに越したことはないと考えています。
自分の身体は自分で良くする、という意識は良くなるスピードを速めます。
そして、社会との関わりをもち休日に仲間や友だちと会って、おしゃべりしたり出かけたりしていました。
これは、精神的な健康にもつながりますね。
規則正しい生活や食事の質を見直しても、すぐに結果は出てきません。
しかし、日々の蓄積がじわじわと効果を発揮してきます。千里の道も一歩から、ですね。
最後に、東洋医学的なお話し。
今回、症状を詳細に書いてはいませんが、膝の痛みとともに腰痛や腰の違和感も感じておられました。
膝や腰に鍼をしていきますが、根本である内臓にもアプローチしていきます。
膝と関係が深い内臓は「肝」で、腰は「腎」が関係します。
また、肝と腎はお互いに関係し合い、腎の働きがしっかりしないと肝も元気がなくなってきます。
鍼灸施術では、
肝のツボ…曲泉(きょくせん)、太衝(たいしょう)
腎のツボ…陰谷(いんこく)、太渓(たいけい)
をメインに、他の内臓とバランスを取りながら施術をしていきます。